子どもの意欲を高めるのに“ことばがけ”は、大きく影響します。子どもが何かに失敗したり自信を無くしたりした時に保育者のことばがけ一つで前向きに変わっていくこともよくあります。
子どもの心の響くことばがけを心がけていますか??
今回は、良いことばがけとやってはいけないことばがけを紹介します。
〇何気ない一言
ちょっとした時の一言でも子どもにとっては、大切な先生の言葉です。
「〇〇君、大好きだよ。」「△△ちゃん、背が高くなったね。」など何気ない一言が子どもにとっては先生は自分をちゃんと見てくれているんだという安心感につながり、自信も高まります。
私もよく何気ない言葉を一人一人にかけていました。すると、保護者からの連絡帳に「先生から大好きと言ってもらえたことを家でも嬉しそうに話してくれました。」などと書かれていることもよくありました。
状況に合わせて、子どもの心を育てることばがけをしましょう。
×気持ちのない言葉がけ
気持ちのこもっていないことばがけは、子どもの心には届きません。
例えば、「これ見て。」などと子どもからの言葉に適当に「すごいね。」などと返しても子どもは気持ちがこもっていないことはわかります。
たとえ忙しくても目選を同じにして目を合わせて答えてあげましょう。又、感情に任せた言葉は子どもを不安にさせます。保育者自身が、安定した気持ちで心に余裕を持ち明るい言葉を発するようにしましょう。
〇子どもをやる気を誘うことばがけ
日常の活動や動作を促すことばがけで気をつけたいのが命令口調や断定口調です。
強引に言うことを聞かせることは簡単です。強い口調で言えば良いのです。でもそれでは、子どもの自立心は育ちませんし、指示を待つ子になってしまいますし、自信のない子を育ててしまいます。
例として
「寝なさい!」→「そろそろ、ねんねしようね。」
「ダメでしょ!」→「危ないからやめようね。」
「早く着替えなさい!」→「上手にパンツ、履けるかな?」
「いつまでやっているの!」→「そろそろおしまいにして、おもちゃで遊ぼうか。」
など基本優しく、問いかけるように言うのがコツです。
×子どもの気持ちを枯らしてしまうことばがけ
子どもはうまく言葉を使うことができず、学んでいる途中です。ですので、周りの大人がお手本とならなければいけません。保育者がイライラしていたり、落ち着かなかったりするとそれが言葉となって出てきます。
「いい加減にしなさい。」「うるさい!」などの押さえつけた言い方や「もう、しなくていい!」「先生、もう知らないからね。」などの見捨てた言い方、「なにしているの。放っておきなさい。」などの子どもの思いを無視した言い方。
「どうしてそんなことしたの。言いなさい。」などと追いつめる言い方は、子どもの気持ちを枯らしてしまします。表現の仕方を工夫しましょう。
子どもの姿や身振りに気付くのも保育者の感性です。小さい頃からの優しい言葉がけは愛情の貯金のようなものです。大切に積み重ねて子どもを育てていきましょう。