いくら立派な技術と正しい知識があっても、介護士と利用者との距離があれば、相手にとって満足のいくケアはできません。
介護士と利用者との距離(関係)は、非常に難しく、信頼関係ができるまでは、同じケアの内容でも相手(利用者)の受け取り方が違ってきます。
そして、時としてこちら(介護士)のことを不快に感じて、さらにお互いの距離が離れてしまうこともあるのです。
今回は、両者の心の距離を少しでも短くする方法をご紹介します。
訴えや悩みの相談があれば傾聴する!
大勢の中で過ごしている利用者は、普段からストレスや不満に思っていることもあります。
その中には職員や施設に対する不満もありますが、家族への不満を口にすることもあり、それに対して耳を傾けるのもケアのひとつなのです。
例えば、「最近、息子が面会に来ない」と言われるとします。
実際に面会に来ているかどうかは別として、まずは利用者の訴えを聞き入れてあげましょう。これは傾聴といいますね。
傾聴とは、相手の話に興味を示し、反論や持論を言う事をさけて、優しく思いやりをもって接することなのです。
特に、認知症の利用者に対しては、ついつい否定してしまいがちですが、実際にはありえないことでも、相手が納得するまで話しを聞くことが大切です。
明るく元気に接する
利用者の性格にもよりますが、私の経験からすれば明るく元気な職員が好まれる傾向にあります。
直接利用者と会話をする声はハキハキしていますか?
元気のいい挨拶はできていますか?
機敏な行動ですか?
表情は豊で元気が現れていますか?
これらのことを意識して利用者に接すると、好印象を持たれ少しでも距離が縮まると思いますよ!
昔の話を聞き出す
介護の仕事をしてい人はご存知だと思いますが、高齢者は認知症になっても昔の記憶(長期記憶)は比較的保持されています。
なので、その人の過去についてどんどん話を引き出していくと、昔を思い出して楽しく喋ってくれます。
特に、女性なら子育てや家事のこと、男性なら仕事のことを聞くと、嬉しそうに話してくれると思います。
私の場合、男性ならどんな仕事をしていたか聞き出し、それが専門職なら尊敬できるような発言をします。
そうすると、少し照れながら自慢話も合わせてどんどん話をしてくれるのです。
高齢者にとって、自分が輝いていた過去は一番記憶も鮮明だと言われています。
そんな自分を認めてくれると嬉しいことは言うまでもありませんよね!
まとめ
・傾聴
・明るく元気な対応
・過去の話
この3つの対応を上手くすれば、利用者との距離を縮めることも早くなるでしょう。
心が通うことができたと思う瞬間は、その利用者が困ったりしたときに、名前を名指しで呼んでくれる時です。
「自分は頼られているんだなぁ・・・」と思い、嬉しくなります。
みなさんも、今回ご紹介した3つのことを実践してみて下さい!!