黙って静かに介護をするのは、決していいことではありません。
私達介護士は、利用者の生活支援をするのが役割であり、いつも二人三脚で実践していく必要があります。
その手段として、「ことばがけ」は大変重要なものなのです。
簡単そうに思うかもしれませんが、経験を重ねると自然と出来なくなる場合もあるので注意が必要です!
今回は、なぜことばがけがそんなに重要なのか、その役割についてご説明します!
ことばがけは同意を得る役割がある
介護を行う前に
「こらから、おむつ交換をしますね」
入浴の際に
「背中を洗いますね」
食事の際に
「今から昼食ですよ」
と何かする度に、ことばがけを行なうことにより、相手に対して同意を得る役割もあるのです。
相手が認知症であっても、意識がなくても関係はありません。
そこに利用者がいる以上は、かならずことばがけをして、これから行なう介助に対して同意を得る必要があるのです!
利用者に今から何をしてもらうか説明する役割がある
食事介助の際、ことばがけをしないで、黙々とすることは決して良いことではありません。
例えば、
「〇〇さん、今日のおかずはお魚ですよ」
「△△さん、次は野菜ですよ、よく噛んで下さいね」
と何気なくことばがけをすることは、今からどのようなことをするか(どのような介助をするか)利用者に、説明する役割も兼ねているのです。
もし食事介助の際に、ことばがけがなければ、急に口の中に食べ物が入ることになり、利用者は驚くばかりか、もしかしたら喉に詰めるかもしれません。それだけ重要なことなのです!
利用者の混乱を避ける役割がある
精神的に不安定な場合や、認知症のある利用者にとったら、非常に重要なことです。
例えば、急に外出をすることになると、パニックになる人もいます。また、急に入浴をすることになると、「聞いていない!」と怒る利用者もいるのです。
そのため、事前に行事が分かっていたりすれば、早目にことばかけを行い、こらからの予定を伝えることに混乱を予防することもできるのです。
安全・安楽の確認をする役割がある
車椅子を押すという行為は、介護現場でなら極自然に行なわれる介助ですよね?
このような介助でも、ことばがけは必要で、もし無言で押すようなことがあれば、フットレストに足を上げてなくて、床に巻き込んでしまったりして事故に繋がる可能性もあるのです。
このようにことばがけは、安全や安楽を確認するための手段でもあるのです。
まとめ
介助を行なう前、その後にはなぜことばがけが必要なのかご理解頂けたと思います。
実はこのようなことばがけは、利用者だけに対してでなくて、私達が普段生活する上でも大切なことなのです!
相手との距離を縮めて、上手くコミュニケーションを取ることを考えれば、なるべくこまめな声掛けは非常に重要になるのです。
みなさんも現場で実践してみましょう!