高齢者は私達介護する側には、温度に対する感覚に差があります。
私達介護する側だけでの感覚で温度の管理をしていたら、体調を崩すことがあるので、しっかり温度計で管理することが必要です。
今回は、高齢者の室温管理と合わせて湿度についても、注意する点をまとめてみました!
高齢者は温度を感じにくい
夏場になると高齢者が脱水で倒れるニュースを聞くことが多いと思います。屋外でならともかく、室内で倒れていているケースが多いですね。
昔は30℃あれば暑い方だと思っていました。しかし、今は、地域によっては40℃近くまで上がるところもあります。
それなのに、高齢者は冷房も付けずに扇風機程度で過ごしている人がたくさんいるのです。
しかし、多くの場合節約しようとしているだけではなく、「暑い」と温度を感じることができなくなっているのです。
高齢になると、目が悪くなったり、耳が遠くなるのと同じで、温度を感じる機能も低下してしまい、暑さを感じることなく気が付いたら取り返しの付かない事態になってしまうのです。
夏に注意!外気との温度差は5℃以内に
部屋の中と外の温度に差がありすぎると、体温調整をしている神経(自律神経)の働きが低下してしまいます。
その結果、体調を崩してしまうことになるのです。
では、高齢者にとっての適切な室内の温度は何度ぐらいでしょうか?
夏なら25~29℃
冬なら21~25℃
春と秋なら22~26℃ぐらいが適温と言われています。
それでも、個人によって差はあるので、画一された考えでなく利用者の体調を見ながら随時調整することが大切です!
不快指数にも気をつけて!
昔は聞きなれない言葉でしたが、「不快指数」と言うものがあります。
これは、温度だけ見れば適温だと思っても、湿度や風速、気流によって個人が不快に感じることもあるというものなのです!
不快指数の出し方は、
『0.72×(乾球温度計の温度+湿球温度計の温度)+40.6 』で計算されるのです。
この計算の数字が70を超えると不快に感じる人がいます。
そして、75を超えると半数くらいが不快に感じます。
さらに80を超えるとほぼ全員が不快に感じるのです。
私達、介護スタッフはこのような不快指数にも注目して、体調管理を行う必要があるのです!
冬場は湿度も大切
冬場の乾燥した季節に湿度を保つのは大切なことですよね??
インフルエンザなどのウイルスの増殖を抑えるための必要なことです。
私は様々な施設を訪問しますが、実はしっかりと出来ていないとことが多いのです。
極端に湿度が高くて、不快指数だけが高くなっていたりします。
逆に、部屋が広い割りに加湿器の機能が弱く、十分の機能しておらずとても低い湿度となっているケースもあるのです。
冒頭でもお話しましたが、湿度や温度は私たちの感覚で調整してはいけません。
温度計や湿度計を定期的に確認しながら部屋の中を維持する必要があるのです。
まとめ
高齢者にとって、温度(室温)や湿度がどれだけ大切なものなのか、ご理解して頂けたと思います。
確かに私たちも、温度や湿度によって生活が左右されますが、高齢者はさらに左右されることを念頭において日々支援を行なって下さい!