介護の現場では力を使って仕事をする場面が多いですよね。
車椅子からベッドなどへの移乗、身体そのものを動かす移動、ベッド上での向きを変える体位変換などがありますが、力任せに行なっていませんか?
力任せに行なうと、介護職が辛いのは勿論ですが、利用者にも負担がかかってしまいます。
今回は、この「移乗」「移動」「体位変換」を介助する際に覚えておきたい、大切な3つのことをご紹介します!
利用者の健康状態について観察・考察しておこう!
どんな些細なことでも、高齢や障害のある利用者の身体に触れるということは、それなりにリスクを伴います。
普段から関わりが多い利用者であっても、その都度、健康状態について観察や考察をして、それを踏まえた介護をする必要があります。
例えば、ベッドからの車椅子への移乗の際、身体を一度端座位にしますが、体調が悪い時にこの動作が早くなれば気分不快を訴えることもあります。
利用者の体調を尋ねながら、ゆっくりと端座位にする必要がありますね。
介助前に身体を触って熱感がないか、顔色は良好かなどの確認も必要で、いつもと様子が違えば看護師と連携する必要もあるでしょう。
利用者の身体状況について観察・考察しておこう!
利用者の身体状況は日々変化します。昨日までは皮膚に異常がなくても、今日になると皮下出血をしているということも経験された人がいるのではないでしょうか?
皮下出血しているのに、それに配慮されない体位変換を行なってしまうと、皮膚剥離を引き起こすリスクが高くなります。
身体の向きを左右に動かすだけの、簡単そうに見える体位変換でも、利用者の身体状況を観察・考察しておいて、それにあわせた介護をしないと怪我や骨折を引き起こす原因になることを忘れてはいけません。
ボディメカニクスを意識した介助をしよう!
介護福祉士ならボディメカ二クスという言葉はご存知ですよね?しかし、実際に業務するとボディメカ二クスが意識されずに取組まれることが、少なくなってしまう傾向にあります。
おさらいしますが、ボディメカ二クスとは、介護する側の足の幅を広げて(支持基底面積を広くする)身体を安定させて、重心を低くすることで介護する側にも利用者にも負担を軽減する介護技術の一つなのです。
例えば、米俵を持つときに、足の幅を開いて腕は自分の身体にグッと近づけて持ち上げる方が、簡単に持ち上がると思います。
これを利用者のも応用して、少ない力で介護者の負担を押さえ、利用者にも安心した介護を提供することができるのです。
まとめ
介護の基本は安全への配慮です。勿論、「移乗」「移動」「体位変換」でも同じことであり、安全への配慮ができてはじめて、身体を動かすことができるのです。
身体を動かす時も、利用者は勿論、介護者自身への負担を最小限に抑えることも大切です。
介護の基本である安全への配慮を理解した上で、ボディメカ二クスを使い、自分に無理のない介助、利用者に負担の少ない介助を目指しましょう!
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