介護現場で情報の共有はとても大切ですが、その手段として欠かせないのが「利用者の生活記録」と「申し送り」ですね。
生活記録は利用者毎に一人ひとりの記録用紙があり、そこに記録していきます。一方、申し送りは、朝に行なう夜勤者から日勤者へのものと、夕に行なう日勤者から夜勤者へのものがあります。
利用者の生活記録は、日々の生活の内容を書きますが、申し送りではその中でも、特に大切な内容で、ケアの内容を左右するものを伝えることになります。
この二つが現場で十分に行なわれていないと、質の高いケアに繋げるどころか、体調の変化を見落とすことだってあります。
今回は、利用者の生活記録と申し送りの注意点についてお話します!!
利用者自身の状態に加えて、どう対応したかも書く(伝える)
例えば、夜間に利用者が転倒したとします。頭部を打ったならそのことを記入(伝える)しますが、それに対して介護者(確認者)がどのような対応をしたかも大切です。
この場合だと、痛みの有無の確認はしたのか?腫脹はなかったのか?バイタルサイン(血圧や脈の数値)の記入なども必要になってきます。
その場では、異常がなかったとしても、時間が経過すれば状態が変化して、その時にどのような対応をしたのか問われる場合があります。
更に、それが事故となり訴訟などとなれば、こちらの重要な証拠記録にもなるのです。
特に精神状態と身体状態には注意を!
認知症があっても、普段は落ち着いている利用者がいるとします。しかし、その日に限って落ち着きがなく、廊下を歩き回るような行為があれば、それは夜勤者に伝える必要があります。
その日勤帯の状態を踏まえた対応を夜勤帯で行なうことになるので、普段と違う精神状態や身体状態に気が付いたら、記録に残したり申し送りをしておくことはとても大切なことなのです。
重要な事柄はその場だけで済まさない
「記録に書いているから」
「申し送りをしたから」
このようなことだけで、全てを済ませてしまうのは大変危険です。特に、重要な事柄については、それ以外の方法でも、介護職同士で情報を共有したり、横の連携で各部署に確認しておきましょう。
人間は忘れることがあったり、間違いを起こすことは必ずあります。ニュースになる会社内の事故でもそうですが、それを見据えた対応を先手で行なう必要があるのです。
介護現場では人の命を預かっているのですから、二重三重の確認を行ないながら、万が一の時にも被害を最小限に抑えるようにします。
職員同士のコミュニケーションを大切にしておけば、普段の会話のなかでも記録に書くような内容のことが会話になり、深見のある情報の共有になるでしょう!
まとめ
記録も申し送りも、人に伝える手段のひとつです。そのためには、分かりやすい言葉で表現することが大前提です。
いくらこれらのことを実施したつもりでも、それが相手に適切に伝わっていなければ意味がありません。
介護現場では記録が多くて、書くことが負担に感じる人も多いですが、後々それが貴重な情報になることもあります。申し送りだって、それがないと、その時注意するべき利用者が分からないのです。
こららのことを念頭に置いて、記録と申し送りを実施してみましょう!
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